今朝はっきりと梅雨らしく天気が迎え、午後になって、晴れてきました。こうなったことはたぶんあおい君が一番喜んでいるのでしょうか。雨天で小屋からなかなか出られないので、とてもさみしそうです。

ただいま視聴覚室で「あすなろカラオケクラブ」が盛り上がり中です。主に演歌が聞こえてきますが、演歌というジャンルは一体どういったジャンルなのか日本人でも少し紛らわしいかもしれません。以前の日記で「流行り歌」や「流行歌」のちょっとしたお話をしましたが、今回は「演歌」について書かせていただきます。

「演歌」は日本の民謡などによく間違えられますが、国民的なジャンルということだというのが正しいのですが、音楽学的にいう民謡に当たるものではありません。

演歌はもともと明治時代で始まったジャンルですが、いま演歌と呼ばれているものとは異なった内容でした。明治時代にいわゆる「演説歌」という政府的な内容を歌い出している不思議なジャンルがありました。それをルートに大正時代へ入って政治的な内容の消えた、人間の心の主に恋愛に関する、苦しみ、後悔など、悲しいながらも美しい気持ちを表している「艶歌」というバラード系ジャンル(日本の「シャンソン」)に変わっていきました。
そして現在「演歌」という風に呼ばれているものは、実は戦前の流行歌(レコード会社を中心にした日本調の歌謡曲)が戦後は大きいステージに立って歌われている、大人数のオーケストラに伴奏される派手なジャンルに進化されました。戦前の流行歌と戦後の演歌は歌詞の内容や構成といい、旋律といい、すごく似ていますが、流行歌と演歌の違いは演奏される場所と伴奏する編成:
「流行歌」はどちらかというと「室内楽」のようなもののに対して、「演歌」はコンサートホールに向けて、大人数の「オーケストラ」を伴奏に作られているものです。
(カラオケで聴くだけではなかなか区別しにくいのですが、実際は区別できる必要性も何もございません。)

二つ例を聴いてみて下さい。
まず流行歌の例、田端義夫の「別れ船」
それから少しあとの時代の演歌の例、三船和子の「他人船」。

説明不足で申し訳ございません。
公民館にしてはいつも少し変わったブログでお邪魔しているジュラでした。

文:Gyula